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Google Analytics 4(GA4)は、Webサイトやアプリのデータを分析し、マーケティング戦略を立てるために役立つアクセス解析ツールです。
今回の記事では、GA4の使用する目的、UAとの違い、見るべき指標、GA4を活用することでどんなことができるのかをGA4初心者向けに解説します。
初めにGA4を導入する前に、自社のサイトやアプリの目的を明確に定義しましょう。何を確認し、どのデータが必要か重要かを事前に把握することは分析において大切です。
自社のサイトを運用する目的を把握するために、考慮すべきポイントは4つあります。
自社が目指す目標を明確にしましょう。これは、Webサイトやアプリにおける売上増加、リードジェネレーション、ブランド認知度向上などの具体的な目標を指します。
GA4のデータを活用し、どのようなユーザーグループに焦点を当てるかを決めましょう。例えば新規訪問者、リピーター、地域別のユーザーなどのターゲットを特定します。
各目標に対して、具体的な計測指標を設定します。売上目標の場合、収益、コンバージョン率、注文数などが含まれるかもしれません。
GA4を使用してデータを収集し、現状分析を行います。その後アクションプランを策定します。計測したデータに基づき戦略を立て目標達成に向けて進化させます。
目的をしっかりと定義することで、GA4のデータを有効活用します。目標達成に向けた戦略を展開する基盤を築くことが可能です。また定期的に目的を見直し、変更が必要な場合は調整を図ることも重要です。
Google Analytics 4(GA4)では、Webサイトやアプリ上でのユーザーのアクションやイベント計測ができます。イベント計測では、ユーザー動向を確認することができ、またクリック等の改善を図るための洞察を提供するために強力な手法です。
イベントとは、Webサイトやアプリで発生するユーザーの特定のアクションやインタラクションのことを指します。例えばページビューやボタンクリック、ビデオの再生、フォームの送信、購入などが含まれます。GA4では、これらのユーザーアクティビティをデータとして収集し、分析します。具体的なイベントの例を5つ紹介します。
ユーザーが特定のページを閲覧するアクション
サイト上のボタンをクリックするアクションを指します。例えば、「購入する」ボタンなどが挙げられます。
オンラインビデオの再生が始まるアクション
お問い合わせフォームなどのフォームを送信するアクション
モバイルアプリ内での特定の操作やイベントを指します。例えば、アプリ内のページ遷移や購入プロセスを指します。
これらのイベントデータを確認することで、Webサイトやアプリのユーザー行動をトラッキングし、分析することが可能になります。イベント計測は、ユーザーの行動パターンを理解し、改善するための意思決定を行う基盤となります。
GA4ではイベントを設定し、データ収集する方法をカスタマイズできます。自社のビジネス目標やニーズに合わせてイベントを定義し、データ収集最適化を行いましょう。
Google Analytics 4(GA4)のレポートは、サイト全体の概要を可視化することができます。このレポートは、ユーザーの属性やWebサイトの分析に企てることができます。
GA4のレポートにて、主に3つのレポートを紹介します。
Webサイトのトラフィックやユーザーの動きを追ったレポート。ユーザーがどこから来ているのか流入元チャネルやCV状況を把握することができます。
サイト上でのCVイベント(購入、登録、フォーム送信など)を集計したレポート。特定のアクションや目標達成がどれくらい頻繁に発生しているかを把握することができます。
ユーザーの興味や行動に関する詳細なデータを確認できるレポート。ページビュー、セッションの長さ、イベントのトラッキングなどが含まれます。
レポートを活用することで、ユーザーの動き、パフォーマンス状況を確認することができます。定期的にこれらのレポートを確認分析し、データに基づいた戦略立てをしましょう。
Google Analytics 4(GA4)では、データ探索を通じてデータのカスタマイズと深堀り分析が可能です。データ探索は、特定のデータセットやセグメントを選択し、詳細な情報を取得するための重要な手段です。以下は、データ探索の主要な特徴と利点についての概要です。
データ探索を使用すると、必要なデータセットを選択してカスタマイズできます。特定の期間、ユーザーセグメント、イベントなどに絞ってデータを取得し、詳細な分析を行えます。
GA4のデータ探索では、クエリビルダーを使用して複雑なデータクエリを実行できます。SQLに似たクエリ言語を使用して、データをフィルタリングし、必要な情報を抽出します。
データ探索を活用してカスタムレポートを作成できます。独自のデータ視覚化を設定し、ビジネスの特定のニーズに合わせたレポートを生成できます。
データ探索は、特定のデータセットやセグメントに焦点を当て、詳細な分析を行うための理想的な方法です。特定のトレンド、傾向、異常値を発見し、戦略の改善に活かすことができます。
データ探索は、GA4の分析機能をさらに進化させ、ビジネスの意思決定プロセスにより深い洞察を提供します。データのカスタマイズと深堀り分析を通じて、効果的な戦略の立案と最適化を行いましょう。
Google Analytics 4(GA4)を活用してWebサイトやアプリのパフォーマンスを理解する際には、いくつかの基本的な指標を把握することが重要です。ユーザーの行動やWebサイトのトラフィックに関する基本的な情報を提供します。GA4で見ておくべき基本的な指標について紹介します。
ユーザーの属性情報は、GA4における基本的な指標の一つです。主にユーザーの年齢、性別、地域、言語などが含まれます。ユーザーの属性情報を把握することで、ターゲットオーディエンスをより正確に理解し、カスタマイズされたコンテンツや広告を提供できます。ユーザーの属性情報は以下の要素に焦点を当てています。
ユーザーの年齢層を知ることは、コンテンツ戦略やプロモーションキャンペーンのターゲティングに役立ちます。異なる年齢層のユーザーに対して異なるアプローチが必要です。
ユーザーの性別を把握することで、性別に基づいたマーケティング戦略を展開できます。特定の性別に向けたコンテンツや製品を提供することが可能です。
ユーザーの地域情報は、地域ごとの需要や文化に合わせたアプローチを検討するのに役立ちます。地域別のトレンドや傾向を理解し、ローカル市場での成功を追求できます。
ユーザーが使用する言語情報は、多言語対応のコンテンツやサポートを提供する際に重要です。ユーザーにとって最適な言語でコミュニケーションすることが大切です。
ユーザーの属性情報をGA4で追跡し、分析することで、ターゲットオーディエンスをより精緻に理解し、ユーザーエクスペリエンスを最適化できます。また、個別の属性に基づいてセグメンテーションを行い、ターゲティングを改善するためのデータ駆動のアプローチを取り入れられるでしょう。
流入経路は、ユーザーがWebサイトやアプリにアクセスする際の経路を示す指標です。どのチャネルからユーザーが流入してきたか(例: 検索エンジン、ソーシャルメディア、直接アクセスなど)を把握できます。流入経路データは、トラフィックの効果を評価し、マーケティング戦略を最適化する際に重要です。流入経路情報には以下の要素が含まれます。
ユーザーが検索エンジンでキーワードを検索し、Webサイトにアクセスした場合、それがオーガニック検索として記録されます。オーガニック検索トラフィックの質と量を評価し、SEO戦略を調整します。
ユーザーがWebサイトのURLを直接入力してアクセスした場合、直接アクセスとして追跡されます。これはブランド認知度やロイヤルティの指標として重要です。
別のWebサイトやソーシャルメディアからのリンクを経由して訪れたユーザーは、リファラルトラフィックとしてカウントされます。どのWebサイトからトラフィックが流入しているかを把握し、パートナーシップやプロモーションの効果を測定します。
ソーシャルメディアプラットフォームからのトラフィックは、ソーシャルメディアマーケティングの成果を示す重要な要素です。どのソーシャルメディアチャネルが最も効果的かを確認し、戦略を最適化します。
流入経路情報を分析することで、Webサイトやアプリへのトラフィックの出所を理解し、訪問者の行動を追跡できます。マーケティング戦略の効果を最大化し、トラフィックの質と量を向上させるための戦術を展開できます。
セッションは、ユーザーがWebサイトやアプリにアクセスしてから離脱するまでの時間を示します。セッション数やセッションの平均時間などを把握することで、ユーザーのエンゲージメントレベルを評価できます。また、コンバージョンの追跡にも重要な情報を提供します。セッション情報には以下の要素が含まれます。
セッション数は、特定の期間内にサイトに訪れたセッションの総数を示します。セッション数を追跡することで、Webサイトへのトラフィックのトレンドを把握できます。
セッションの平均時間は、ユーザーがサイト上で過ごす平均時間を示します。この情報はコンテンツの質と興味を測定し、ユーザーエンゲージメントを評価するのに役立ちます。
新規セッション率は、新しい訪問者がWebサイトに占める割合を示します。新規セッション率を把握することで、Webサイトの新規ユーザーアクイジションの効果を評価できます。
セッションの品質は、ユーザーがサイト上で実行するアクションやコンバージョン率を評価します。高品質なセッションは、ユーザーエンゲージメントとビジネスの成果に寄与します。
セッションデータを分析することで、Webサイトやアプリのパフォーマンスに関する重要な洞察を獲得できます。また、セッションの品質向上に向けた戦略を策定し、ユーザーエクスペリエンスを最適化するためのアクションを実行できます。
ページのスクロール数は、ユーザーがWebページをどれだけスクロールしたかを示します。この指標は、コンテンツの興味を測定し、ページの効果を評価するのに役立ちます。ユーザーがページを読み続けているかどうかを把握し、コンテンツ戦略の改善に活用できます。
ページビュー数は、特定のページが訪問者に表示された回数を示します。この数値を把握することで、人気のあるコンテンツやページを特定し、コンテンツ戦略を最適化できます。
ユーザーが特定のページでコンバージョン(目標達成)した場合、その情報も記録されます。コンバージョン率の高いページを特定し、改善策を考案できます。
GA4では、ユーザーがページをスクロールするイベントも追跡できます。ユーザーがどの程度スクロールしたかを詳細に分析し、コンテンツの興味を測定します。
ページのスクロール数データは、Webサイトのコンテンツの魅力度や読者の関与度を理解するために利用できます。スクロール数が低い場合、読者の関心を引くための改善策を検討し、ページビューとコンバージョンを増やす努力を行います。
クロスデバイスユーザーは、複数のデバイス(スマートフォン、タブレット、デスクトップ)を使用してWebサイトやアプリにアクセスするユーザーを指します。クロスデバイスデータは、ユーザーの行動の一貫性を理解し、ユーザーエクスペリエンスを向上させるのに役立ちます。
クロスデバイスユーザーは、複数のデバイスで同じWebサイトやアプリにアクセスします。それぞれのデバイスで発生したセッションを追跡し、ユーザーの移動パターンを理解します。
ユーザーが異なるデバイスでコンバージョン(目標達成)を達成する場合、それも記録されます。デバイス間のコンバージョンデータを分析し、ユーザーエンゲージメントの全体像を把握します。
GA4では、クロスデバイスユーザーを異なるセグメントに分けて分析できます。たとえば、特定のデバイスをより頻繁に使用するユーザーを特定し、ターゲティング戦略を最適化します。
クロスデバイスユーザーデータは、ユーザーのエンゲージメントを追跡し、異なるデバイス間でのコンバージョンを理解するために非常に役立ちます。マーケティング戦略をより効果的に調整し、ユーザーエクスペリエンスを統合的に向上させるための施策を検討できます。
本記事では、GA4の効果的な活用方法と見るべきポイントについて解説しました。
GA4の活用により、Webサイトやアプリのパフォーマンスを向上させ、ユーザーエクスペリエンスを最適化し、CVや流入数に貢献できます。定期的なデータ分析と戦略の最適化を通じて、目標達成に向けて改善を行っていきましょう。
GA4に限らず、アクセス解析やWebサイトの改善サービスをcloverではご提案可能です。成果の出るWebサイト制作やマーケティング戦略などの実績も多数ありますので、お気軽にご相談ください。
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